
魚が主役になる瞬間を見た
レテール 牛込神楽坂
フレンチ
東京都新宿区
「サスエ前田の魚を軸に据えた、温かみある神楽坂のミシュラン一つ星フレンチ。」
コンセプト商品ホスピタリティ空間価格
間違いない
神楽坂に、静かに光る一軒がある。
フランス・パリ16区に本店を構えるラルケストの支店として開いたレテール。場所は東京・神楽坂。ミシュランの一つ星を得ている。
魚の扱い方で、店の哲学が見えた
静岡・焼津の魚屋、サスエ前田の魚を使っている。サスエ前田は、日本中の料理人が仕入れを希望する産地直送の魚仲買だ。使えること自体がすでに選別されているに等しい。

素材の出発点を変えることで皿の半分が決まると実感している。ここの魚料理を食べて、素材の選択が料理の構造そのものになっていると分かった。火入れは過不足なく、素材の状態を壊さない方向に働いている。だが、魚でここまで精度を出せる店は多くない。自分の店では扱わない素材だが、素材の扱い方として正直に参考になった。

温度を持ったフランス料理
レテールで気づいたのは、店全体に温かみがあることだ。フレンチというジャンルは、格式の重さが先に立つことがある。しかしここにはそれがない。パリに本店を持ちながら、神楽坂という土地に自然に馴染んでいる。硬さがない。

料理にもそれは出ている。構築された一皿でありながら、食べていて緊張しない。お客が料理に向き合いやすい空気が、意図して作られている。

自店との差を率直に言う
素材の選択と火入れの精度においてレテールは自店を上回っている。それは業態が違うから仕方ないという話ではなく、素材に対する投資と技術の蓄積の差だと思っている。フレンチと焼肉でジャンルは違う。だが、一流の素材をどう生かすかという問いは共通だ。また来月もよろしくお願いします。
店舗情報
レテール 牛込神楽坂
フレンチ
東京都新宿区日本、〒162-0825 東京都新宿区神楽坂3丁目6−53 とぎやレジデンス 2階
