同業グルメ
映えない、でも並ぶ理由

映えない、でも並ぶ理由

チンジュフェグァン / 진주회관

韓国料理
ソウル特別市

ソウル三大コングクスの名店で、塩加減を自分で調える無塩の濃厚豆乳冷麺とキムチの相性を知れる一軒。

コンセプト商品ホスピタリティ空間価格
忘れられない

阿部朋子

飲食支援
阿部朋子

真夏のソウル。コングクスの老舗「チンジュフェグァン」の前には、炎天下でも列が伸びていた。40分待った。韓国の夏にこの料理がどれだけ深く根を張っているか、その列の長さが雄弁に語っていた。

店外の行列

40分並んで出てきたもの

1962年創業。歴代大統領も食したという店で運ばれてきたのは、白濁した冷たい豆乳スープに麺を沈めた一杯だ。映えとは無縁の見た目。だがそれでいい。

食べ方がある。まず卓上の塩をスープに少量足して、自分の舌に合わせる。そのままだと豆乳の風味だけが立った、ほとんど味のない濃厚な液体だ。塩加減でこれが一気に輪郭を持つ。麺はどろりとしたスープに絡みつく。冷たく、重く、独特の飲み口だ。

キムチがないと成立しない

この一杯はキムチと二人三脚だと実感した。あっさりしたスープがキムチの発酵した酸味と辛味を引き受けて、交互に食べることで初めてリズムが生まれる。コングクスにおけるキムチの役割は薬味ではなく、相棒だ。この組み合わせを意識した設計は、自分の店で冷製スープを出すときの「何と食べさせるか」という問いに直接刺さった。

コングクスとキムチ

15000ウォンの価値の問い

正直に言う。嫌いではないが、15000ウォン出してまた来るかと問われると迷う。独特の風味は好みが分かれるし、スープの個性自体が強いわけでもない。ただ、これが「ソウル三大コングクス」として60年以上支持され続けている事実は重い。会計は先払い、回転優先の店構え。余計なものを削ぎ落とした運営もまた、この料理の立ち位置を示している。別の店の一杯と食べ比べて、初めてこの店の輪郭が見えてくる気がする。

メニューと価格表

店内の案内掲示

店舗情報

チンジュフェグァン / 진주회관

韓国料理

ソウル特別市 中区 世宗大路11キル 26

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