
切りたての説得力
ラ ブーシュリー グートン / 自家製シャルキュトリと切り立ての生ハム
「自家製シャルキュトリを軸に、テイクアウトとイートイン両方に対応した中央区の加工肉専門店。」
日本橋の中央区に「ラ ブーシュリー グートン」という店がある。シャルキュトリ専門の店だ。加工肉、惣菜のテイクアウトを軸に、イートインスペースでそのまま食べることもできる。こういう業態、日本にはまだ少ない。
並んでいるものの密度が違う
ショーケースに収まった加工肉を見て、まず手数の多さに気づいた。ハム、テリーヌ、リエット、ソーセージ。それぞれがきちんと別の顔をしている。量産品が混じっている気配がない。惣菜も同様で、素材ありきで作られた品が並んでいた。テイクアウト主体の店でこの密度を保つのは、仕込みの量とタイミングの管理がものをいう。ただ作り置いているわけではないのが、見ていてわかった。
生ハムが自分の基準を超えてきた
正直に書く。生ハムが自分の知っている水準を超えていた。切り立てで提供されるその一枚は、脂の融点が低く、口に入れた瞬間にほどける。熟成の深さが脂の甘さとして出ていて、塩気が後から追いかけてくる順序が整っていた。素材の仕入れルートの違いか、それとも保管と管理の精度の差か。切り方ひとつにも、刃の角度と厚みへの意識が見えた。こういう店があることを知っておくのと知らないでいるのとでは、自分の基準がずれる。
業態として読んでおきたい一軒
テイクアウトとイートインを組み合わせた構造は、回転を追わずに客単価を保つやり方として機能していた。ゆっくり選んで、その場で食べて、また買って帰る。その流れが自然に作られていた。日本橋という立地で、こうした専門性で成立している事実は重い。一度立ち寄って、自分の目で確かめてほしい一軒だ。
店舗情報
ラ ブーシュリー グートン / 自家製シャルキュトリと切り立ての生ハム
東京都中央区日本、〒103-0006 東京都中央区日本橋富沢町10−15 勢州屋本店ビル 1階
