幸宏さんの曲に包まれる角の隠れ家
Niru
「並木橋近くに佇む小箱で、煮込み料理と自然派ワインを手頃な価格で楽しめる、普段使いに向いた一軒。」
渋谷から恵比寿方向に歩く。並木橋を過ぎ、もう一つ信号をやり過ごしたところで左に折れると、小さなお稲荷さんが見える。その手前に、Niruはある。
高橋幸宏の声が流れる空間
扉を開けてすぐ、気づいた。流れているのが高橋幸宏の声だと。しかもそれ一択だ。店主の佐保さんはYMO世代ではないという。それでも幸宏さんへの愛は本物で、機材もどんどん更新されていて、訪れるたびに音が良くなっている。幸宏さんの声は柔らかく、あまり知らなくても店の空気に自然に溶け込む。その選択眼を、素直にうらやましいと思った。
値付けが正直だ
料理は1,800円から、下は数百円台のものもある。2,000円を超えるものが一品もない。開店以来ずっと続くウフマヨのトリュフ風味、モロッコ料理のブリワットをイメージした春巻き、そして店名の由来でもある煮込み料理の数々。どれも外れがなかった。価格を抑えながら食材や調理に手を抜いていない。何にお金をかけて何を削っているかが、皿を見ると伝わってくる。 一人で訪れた際はハーフサイズを頼める。私はそれをありがたく使いながら、幸宏さんの声をゆっくり聴いていた。
酒とノンアルの両立
ドリンクはナチュールワイン中心で、最近はウイスキーの種類も増えている。ノンアルジンなどのノンアルコールドリンクもちゃんと揃っている。「ちゃんと」という言葉を使いたくなるのは、添え物扱いになっていないからだ。
席の形状配置からすると1〜3人での訪問が向いている。満席になる日も多く、インスタのストーリーで毎日空き情報を上げているので、それを確認してから予約を入れるのが確実だ。普段使いできる値段と規模感で、しかし音も料理も本気でやっている。そういう店が、一番長く残る。
店舗情報
Niru
東京都渋谷区日本、〒150-0011 東京都渋谷区東1丁目25−5 1F
